monstrosity

自分の腸を酷使してるだけだと
君は悪びれず言った

捕食されるものに内在する
さまざまな要素について

君はその思いを
巡らせることもなく

自分が好きと規定したものを
好きなだけ掻き集めては

手当たり次第に
閉まらない口に運ぶ

思うまま食いちぎれ
肉片を飛び散らせながら

おいしい以上でも
おいしい以下でもない

頭で考えただけの
存在しない味を堪能しろ

思うまま詰め込んで
消化しきれるわけもなく

ただ垂れ流せ
君のmonstrosity

飲み込みきれず吐き出して
また新しい肉片を掴む

だって好きなんだもん
たったそれだけの理由で

おいしくないものは投げつけて
おしいいものだけ掻き集めては

詰め込んでは垂れ流し
飲み込んでは吐き出して

その味をその賞味期限を
その存在そのものを台無しにして

かたちを失ったものに囲まれて
すべてを腐らせろ

消えない腐臭
君のmonstrosity

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daisy chain

「おはよう」
「うん、おはよう」

まるで花占いのように
行き交うふたつの時間

その花びらひとつひとつを
大切にしていけたら

「ただいま」
「うん、おかえり」

何気なく交わす言葉が
隣り合う時間が手を繋いで

そっと繋がって輪になって
きっといつまでも続くから

「おやすみ」
「うん、おやすみ」

まるで花占いのように
混じり合うふたつの時間

その花びらひとつひとつを
大切にしていこうね

個性

平たく言ってしまえば
それは嗜好の集合体

誰かと同じ部分や
誰かとは違う部分を

僕らは知らず知らず
嗜好を重ね合わせることで判断している

たしかに基準そのものは
単純な好き嫌いだけど

好きだからしかたないとか
嫌いだからしかたないとか

そんなことを言うために
それで何かに蓋をするように

そんな薄っぺらに
自分を構成していていいの?

好き嫌いはスタイルじゃない
好き嫌いだけを語るべきじゃない

判断だけをどれだけ積み重ねても
それは経験にはならない

頭で考えた好き嫌いには
実体がないからね

自分の意思を以って
行為に結びつけられたものだけが

ちょっとずつ積み重なって
経験をつくっていく

問題なのは何が好きかじゃなくて
好きなものをどれだけ大切にできるか

どれだけたくさんの
大切にするやりかたを持っているか

それがたぶん
暖かさを持った嗜好のかたち

伝える価値のある
好きのかたち

それは生きかたをかたちにして
自分のありようを示すもの

大切にできたものの数だけ
大切にできるものも増えていく

重ね合わせられるものも
少しずつ増えていくから

そういうものを
自信にしていけばいいと思うよ