知識は身を護るためのものじゃないし
ひとを攻撃するためのものでもない
だいたい理論武装するために
恣意的に集められた知識なんて
まるで不自由を
貪り喰うようなものさ
個人の中に客観性なんて
ありゃしないけど
すぐに役に立つかどうかなんて
そんなことは度外視で
考え得る限り広範に
集められ蓄えられるからこそ
知識は確実に
任意の局面での選択肢を増やしていく
僕らはそのぶんだけ
局面から自由になれるわけだし
湧き出す泉の源泉は
そうやって作っていくものだからさ
知識は纏うものであり
また香るものである
光の加減で
その色を変えてみせたり
体温に反応して
宙を舞うようなものであるべきだ