a dot

広さなんてないはずなのに
収束してみせるなんて

そんな小細工どこで覚えたんだ

明確なベクトルなんてない
そもそも質量すらないってのに

いまになって
位置そのものであることを嘆くなんて

ひとつでは意味を持てない
座標系の一部に過ぎなくても

やがて描かれる地図を
自身でその目にすることがなくても

何も占有できなくたって
少しばかり誇らしげに

そこにあるだけの
ただの点でいたいんだよ

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空と風と

胸の奥からでも
引き出しの中からでも

風は渡り
風は薫り

君をその場所へと
きっと届けてくれるから

どうか風を責めないで
その想いを責めないで

渡る空の青さのように
君はただ君でいればいい

そうだよ

今ならきっと
風は君の薫りをそのままに

きっとそのままに
運んでくれると思うんだ

僕はそう信じてる
僕は信じてるから

胸を張っていいよ
君は君らしくあるだけで

風は渡り
風は薫り

君をその場所へと
きっと届けてくれるから

その不安さえそのままに
風に載せてしまったとしても

それでも空は青いままだよ
だから君もそのままでいい

そうだよ

この空はどこでだって
きっとこの青さで繋がってる

君にならきっと
感じられると思うんだ

僕はそう信じてる
僕は信じてるからね

rêver le monde

別にこの世界が
夢を見せてくれてるわけじゃない

あたしが夢を見てるから
世界はこんな風に成り立ってるのよ

だからあきらめない
だってまだ見えてるもの

信じるとか信じないじゃない
あたしには見えてるから

そこがあたしの場所じゃなくっても
あたしはそこに行くわ

確かめたいことがあるの
それが夢の終わりだとしても

あたしは行くわ
行かなくっちゃいけないの

ひとまかせになんてできないでしょ?
これはあたしの夢見るセカイだもの

mille miglia

人生はレースみたいなもんだって誰かが言った
わからない話じゃない

たしかに区切りのようなものはあって
その時点での勝敗がついてしまうことはあるけど

どこがゴールかなんて誰が決められる?

もしどうしても勝ち誇りたいって言うなら
奴らが思うところのゴールと思しきその場所で
ずっと待たせときゃいいのさ

そこにたどり着く保証なんてできないけど
勝ちたがりの思惑なんて知ったこっちゃない
ずっと待たせときゃいい

そうさ僕らは
目的に最適化された手段だけで構成されちゃいない

車のボディに色がついてるのは
機能的には単なる錆止めに過ぎないけど
だからって何色でも構わないって本当に思うのかい?

せめて好きな色の車には乗っておきなよ
じゃないと何にも始まらないぜ?

目的地なんてわからなくていい
簡単にわかっちゃったらつまんないじゃんって
うそぶいてたっていいんだ

とりあえず景色のいいところにでも行こうか
知ったかぶりして黙々と進むよりずっといいよ

どんな景色が好みなのかも忘れちゃったって?
だったら好みの景色が見つかるまで走らせればいい

別れ道のたびに悩む必要だってないんだ
どっちでも好きなほうに行っちまえ!

前ばっか見てちゃいけないんだよ
どっちが近道かなんて問題じゃねぇ
ひとはパンのみに生きるにあらずって言ったの誰だっけ?
ワインばっか飲んでるのもどーかと思うけど
ま、だいたいそういうことさ

つまるところ焦るこたーないってことだよ
ゆっくり行こうぜ?

duplicated dear

今朝鏡に映っていた
自分の顔を覚えてる?

忙しいときって
思ってる以上に視界が狭くなってて

当面役に立たなさそうな記憶は
どんどん疎かになっていくけど

でも自分の手ばかり見ていたら
見えるものも見えなくなっていくよ

鏡に映っていた自分
それを見ていた自分

そこにいたはずの君はいったい
どっち側の君なんだろう

わからなくなってしまう前に
ほんとに見えなくなってしまう前に

少しだけでいいから
顔を上げてこっちを見てよ

それだけで少しだけ
世界は広くなるから
きっと広くしてみせるから

明日鏡に映る君が
君に微笑みかけてくれるように

少しだけでいいから
顔を上げてこっちを見てよ